南浜獅子神楽とは、明治時代の中ごろ、ニシン漁の栄華を夢見た富山県からの移住者によって利尻島の南浜地区に持ち込まれた郷土芸能の1つである。利尻富士町では 昭和43 年から鬼脇青年団を中心とした若獅子会が活動を担っており、57 年には利尻小学校の教育活動の一環として少年団が組織され、現在は公民館活動として地域のこどもたちが舞の伝承に取り組んでいる。
現地調査当日は伝承教室の総まとめとして本番同様の衣装を纏い通し稽古が行われており、指導者からも細部についての指導を受け本番に向けての再確認が行われていた。新調された獅子頭、胴幕などにより練習に参加していた子どもたちの舞は伝承教室に 対し楽しみながらもしっかりと取り組んできたであろう事が見受けられた。
後日11月4日18時半より文化祭の開会式 でお披露目をしたそうだが、利尻富士町の観 光課のブログで子供たちが頑張って発表した 成果が報告されていて微笑ましく感じた。
明治から続く地元の伝統芸能をボランティアで継承する島の人たちに、継続できるようにエールを送りたいと感じられる活動であった。